スバル レガシィB4/ツーリングワゴン【プレイバック試乗】
カテゴリー: スバルの試乗レポート
2010/04/21
コンセプト
RSK/GT-Bに3L NAのフラット6を載せたモデル
簡単にいうとRS30/GT30は、スポーティセダンのRSK、ワゴンのGT-B EチューンIIが積むフラット4ターボエンジンを自然吸気のフラット6に載せ換えたモデルだ。エンジンはランカスター6とほぼ共通。なので、ランカスター6のソフトな乗り心地を実現したラグジュアリィなレガシィと思われがちだが、シャーシ自体はRSK/GT-B EチューンIIをベースとし、ターボモデルと同じ方向性で仕上げられた。ゆえにスバルはRS30/GT30ともに、スポーティモデルと位置づける。
フラット6の搭載にあたりサブフレームを強化し剛性をアップ、足回りではコーナリングの安定性や応答性に気が配られた。結果、ダンパーにはRSKと同じ倒立型のビルシュタインを採用、タイヤは17インチサイズとなっている。
室内&荷室空間
基本構成は従来どおり、雰囲気は落ち着いている
内外装はRSK/GT-B EチューンIIに準じており、装備内容も従来のレガシィを継承。室内では、細部にわたってスイッチ類などの質感や色調が変更されシックな雰囲気に仕上げられているが、基本的にはこれまでのモデルと同じだ。ドライブフィール
走りはGT-B譲り、静粛性は新次元へ
フラット6のエンジン出力&トルクは220ps/6000rpm、29.5kg-m/4400rpmと、3Lにしてはおとなしめだが、水平対向独特の滑らかなパワーフィールを実現している。また、可変吸気システムを装備しているが、重量はフラット4ターボとほぼ同じ、またサイズも20mm長いだけと非常に軽量かつコンパクトに作られている。回すとまず静か。アイドリング振動が非常に小さく滑らかさでもフラット4ターボの上を行く。この点だけとってもターボとの個性の違いが感じられる。発進時、アクセルの動きにスムーズに反応するので、ターボの溜めて走る雰囲気とは違った素直さを感じた。このスムーズさがフラット6の持ち味だ。例えばコーナーの立ち上がり時、シーケンシャルターボを採用するフラット4ターボよりも素直なレスポンスでスッと加速していく。絶対的な動力性能ではターボモデルに敵わないが、気持ち良さではフラット6のほうが上だろう。
ハンドリングに関しては少し早めに操舵をすると、ターボモデルに比べて初期応答性に若干の遅れが生じる。しかし旋回中のグリップや運動性能ではターボモデル並のダイナミックさをもっており、走りのクオリティの点でターボモデルとの差はないといえるだろう。走行中の音や乗り心地は上質だ。
こんな人にオススメ
“レガシィは気になるが、ターボはどうも嫌いと”いう人は、もちろんOK。静かで自然な感性に合う自然吸気のフラット6に圧倒的なパワーはないが、いわゆる酸いも甘いも経験した大人の味をもつ。剛性の高いシャーシと熟成された4WDシステム、そしてターボモデルと同価格という点、多いに魅力的なはずだ。SPECIFICATIONS
グレード | B4 RS30 |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4605×1695×1410 |
ホイールベース(mm) | 2650 |
車両重量(kg) | 1490 |
乗車定員 | 5人 |
エンジン種類 | 水平対向6気筒DOHC |
総排気量(cc) | 2999 |
最高出力 | 162kW(220ps)/6000rpm |
最大トルク | 289N・m(29.5kg-m)/4400rpm |
車両本体価格 | 275.8万円 |
スバル レガシィB4/ツーリングワゴン【プレイバック試乗】/試乗レポート
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