【試乗】新型プジョー 508|デザインが革新的に変化! 鋭い加速が魅力的な1台
カテゴリー: プジョーの試乗レポート
2019/04/29
細かな部分の作りこみもしっかり行う508に好印象
これまで、プジョーのセダンは紳士的な装いが主であった。しかし昨年、ジュネーブモーターショーでデビューを果たした新型508は違う。
ウインドウまわりはサッシュレスでスッキリと。近年に登場したプジョーのモデルでは、どれよりも高品質だ。
大型化したリアゲートによってデザインもファストバックとなった。リアゲート開口部は、普段は見えない裏側までキレイに作り込まれており、本気さを感じる。
フロントのデザインも含め、プジョーの歴史的に見ても大胆で革新的なデザインである。
パワートレインのラインナップは、1.6Lガソリンターボモデルと2.0Lターボディーゼルの2種類。
それぞれ試乗したので、感想をお伝えしたい。
全体的に申し分ない仕上がりのガソリンモデル
まずはガソリンモデル。
シートに座ってすぐ目につくのがステアリングホイールだ。小径であるが、扱いやすい独自のシステムを導入し、未来感があふれている。
エンジンを始動する。アイドリングはとても静かである。
バイワイヤ式のシフトレバーをDレンジに入れて走らせると力強い。
1.6Lのターボエンジンは成熟しており、最新のシャシーとのマッチングはすこぶる良い。
シャシー剛性も高い。サスペンションはしなやかに路面のうねりに対応する。
高速道路でのパフォーマンスも良かった。コーナーでの加減速では、フロントタイヤの接地感が極めて良好で、文句のつけようがない。
アルミ合金を多用したダンパーが、接地感をよい方向へと導いているのだろう。
トランスミッションは、アイシンAW製の8段AT。変速する雰囲気が国産車とは違い、任意でギアをセレクトしているようで、ドライバーを楽しませてくれるようなシフトプログラムである。
合流のときに必要なスピードもあっという間に出た。
このように、おおむね良好ではあったが、あえて気になる点を言うならACC(アクティブクルーズコントロール)のスイッチ位置だろうか。ステアリングホイールに隠れていて何も見えない。
また、右ハンドル仕様車のブレーキは“遊び”が大きく感じた。これは、ロッドを通じて左のブレーキ油圧装置にリンクさせているからだろう。
基本的に良い車であるだけに、ここだけがとても気になった。
高トルクでスポーツドライビングも可能なディーゼル
続いてはディーゼルモデル。
最高出力はガソリンに比べて劣るものの、3750rpmで177psの出力と2000rpmで4L級のトルクを発揮する。
これはつまり、発進や中間加速のドライバビリティが良好になるということ。上り坂でもストレスのない中高速クルージングが可能になる。
実際に乗ってみての感想だが、まず、ディーゼル特有の音と振動を発進時に感じた。一度走らせてしまえば気にならない程度ではあるが。
加速が鋭いため、スポーツドライビングも可能だ。しかも、サスペンションの剛性とロードホールディングが良いので、加速中のステアリングが軽くトラクションが軽薄になるようなことはない。
これがこの新しいプジョー 508の最も素晴らしいところだ。
また、空力を考えたリアの造形は高速時の進直性を高めていた。ブレーキも、ガソリンモデルより初期の制動力があり、加速に見合ったフィールだ。
ドイツ車や日本車とは違う乗り味で、快適かつ縦横無尽に走るモデルがまた1台名乗りを上げたのだ。
【試乗車 諸元・スペック表】
●GT ブルーHDi ディーゼルターボ
型式 | 3DA-R8AH01 | 最小回転半径 | 5.5m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.75m×1.86m×1.42m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.8m |
ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.6m/1.59m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 1630kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.14m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ハリケーン・グレー |
||
オプション色 |
アルティメット・レッド、パール・ホワイト、ダーク・ブルー、アルタンス・グレー、ペルラ・ネラ・ブラック、セレベス・ブルー |
||
掲載コメント |
- |
エンジン型式 | - | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | 軽油 |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 55リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 18.3km/L |
総排気量 | 1997cc | 燃費(WLTCモード) | 16.9km/L └市街地:12.9km/L └郊外:16.4km/L └高速:20.1km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 177ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
400(40.8)/2000 |
型式 | 3DA-R8AH01 |
---|---|
駆動方式 | FF |
ドア数 | 5 |
ミッション | 8AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ハリケーン・グレー |
オプション色 | アルティメット・レッド、パール・ホワイト、ダーク・ブルー、アルタンス・グレー、ペルラ・ネラ・ブラック、セレベス・ブルー |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.5m |
全長×全幅× 全高 |
4.75m×1.86m×1.42m |
ホイール ベース |
2.8m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.6m/1.59m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1630kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.14m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | - |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1997cc |
最高出力 | 177ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
400(40.8)/2000 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | 軽油 |
燃料タンク容量 | 55リットル |
燃費(JC08モード) | 18.3km/L |
燃費(WLTCモード) | 16.9km/L └市街地:12.9km/L └郊外: 16.4km/L └高速: 20.1km/L |
燃費基準達成 | - |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿するほか、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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