現行型日産 エクストレイルの中古車平均価格が、2年で20万円近くダウン! 人気の「ミドルサイズSUV」なのに、ライバルよりもお得に買えるかも!?
2022/03/21
アウトドアにガンガン使える4WDがライバルよりも割安!?
サーフィンやスキー/スノーボードなど、アウトドアスポーツでの使用を前提に開発されたSUVが日産 エクストレイル。
3代目となる現行型は、2013年12月に登場し現在も生産が続いているロングセラーモデルだ。
衝突被害軽減ブレーキを含む先進安全運転支援機能を備えており、2015年には待望のハイブリッドモデルも追加されている。
登場から8年以上が経つこともあり、人気の「ミドルサイズSUV」にもかかわらず、中古車の平均価格は順調に値落ちを続けている。
そして、他メーカーのライバルモデルは値上がり傾向のものも多いため、現行型エクストレイルの中古車の美味しさは増すばかり!?
気になる相場情報を見ていくとともにモデル概要を振り返り、今のオススメ物件を紹介しよう。
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日産 エクストレイル(現行型)×全国比較的新し目のライバルたちは昨年夏頃から価格が上昇中
現行型エクストレイルの中古車平均価格は、2020年こそ多少の上下はあったものの、2021年はじわりと値落ちが続いた。
その結果、2022年1月時点では前年同月から7万円ほど安く、2年前と比べると17.4万円落ちとなる186.1万円となっている。
一方で、ライバルとなる他の現行型ミドルサイズSUVの中古車平均価格を見てみると、2016年12月デビューのマツダ CX-5は昨年末あたりから、2018年7月デビューのスバル フォレスターや2019年4月デビューのトヨタ RAV4は昨年夏頃から、平均中古車価格はむしろ上昇しているのだ。
恐らく、コロナ禍によるアウトドアブームの過熱などでSUVの人気が高まり、また昨今の半導体不足などによる新車の納車遅れなども重なって、比較的新し目のモデルの人気が高まった結果だと思われる。
エクストレイルの中古車物件をもう少し詳しく見てみると、2017年のマイナーチェンジ後の中古車はやや高めだ。
しかし、ライバルよりデビュー年が早く敬遠されがちなのと、デビュー直後の2013~2014年式の中古車が平均価格を押し下げているため、今のところ値上がりまでは至っていない、というのが今の状況だろう。
別の見方をすれば、ライバルよりもお買い得なSUVであるとも言える。
もちろん、中身が伴って初めてお買い得と言えるのだが、エクストレイルはその点どうなのだろうか。
以下、現行型エクストレイルについて簡単に振り返ってみよう。
デビュー時から衝突被害軽減ブレーキを用意し、アウトドアを楽しむための機能も充実
2013年12月に登場した現行型エクストレイル。
路面の凹凸やコーナリング、ブレーキング時などでの車両姿勢を一定に保つことで、乗り心地や運転のしやすさなどを向上させるシャシー制御技術の「アクティブライドコントロール」と「アクティブエンジンブレーキ」「コーナリングスタビリティアシスト」を、2WDを含む全車に標準装備した。
そして、先進安全運転支援機能も充実。「エマージェンシーブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)」や「踏み間違い衝突防止アシスト」「車線逸脱警報」などをセットにした「エマージェンシーブレーキパッケージ」が用意された。
さらに、3列シートの7人乗り仕様や、よりワイルドなエクステリアを備えた「エクストリーマーX」がラインナップされているのも特徴だ。
デビュー時の車両本体価格は224万9100~279万7200円。パワートレインは2Lエンジン×CVTで、2WDと4WDが用意されていた。
4WDシステムはオン/オフ問わず四輪で路面をつかんで走る4WDシステム「オールモード4×4-i」。これに、滑りやすい路面を下るときに便利な「アドバンスドヒルディセントコントロール」が備わる。
2015年4月には2Lエンジン+モーターのハイブリッドモデルが追加された。こちらもトランスミッションはCVTで2WDと4WDがあり、車両本体価格は280万4760~324万円だった。
なお、同年12月には全車に衝突被害軽減ブレーキが標準装備されている点は、中古車を選ぶうえでのポイントになる。
マイナーチェンジが行われたのは2017年12月。
大きな改良点としては、同社の先進安全運転支援機能「プロパイロット」がオプションで用意されたことだ。
プロパイロットにはアクセル・ブレーキ操作を自動で、そしてステアリング操作をアシストしてくれる機能が備わるので、高速での渋滞走行時や長距離運転を格段に楽にしてくれる。
2019年1月にはハイ/ロービーム自動切替機能が全車に標準装備。さらに、2020年1月には衝突被害軽減ブレーキやプロパイロットの精度向上が図られ、同年10月には20S Vセレクションを除き全車に運転席・助手席電動シートが標準装備されている。
また、スポーティな「オーテック」モデルが2019年1月に追加された他、幾度かレザーシートを備えた特別仕様車も登場している。その他、人気オプションを装備した特別仕様車も度々ラインナップに追加されている。
このように、登場から時間が経っているとはいえ、度々の商品改良でライバルに劣らぬ魅力を備え続けているエクストレイル。
原稿執筆時点で2WD:4WDの割合を見ると、この車のキャラクターらしく約3:7と4WDの方が多い。また、5人乗り:7人乗りは約9:1と5人乗りが圧倒的だ。さらに、ガソリン車:ハイブリッド車は約8:2とガソリン車の方が選びやすい。
つまり、選びやすいのはガソリンの4WD車で、5人乗り仕様となりそうだが、その中で何を選ぶべきか? 以下、予算別に見てみよう。
総額150万円以下で狙うなら
掲載台数が多く安全性の高い「20X エマージェンシーブレーキパッケージ 2列車」
平均価格を大きく下回るお手頃価格の支払総額150万円以内でも、現行型エクストレイなら十分射程圏内に入る。
そしてこの価格帯では、約8割の台数を占めて圧倒的に選びやすい「20X」系がオススメだ。
1つ下のグレード「20S」に対して、エアコンがフルオートになり、前席シートヒーターやオートライト機能、プッシュエンジンスターターなどが備わるので、装備面でも満足できるだろう。
走行距離は、ほとんどの物件が5万km超のものが中心となるが、中には2万km台以下というものも。
5人乗りが約8割と圧倒的に多く、またエマージェンシーブレーキパッケージ装着車が約7割を占めるため、積極的に探してみよう。
なお、2WD:4WDの割合は約4:6。それぞれの格差はあまり大きくないため、ボディカラーやオプションなどと合わせ、好みに応じて選んでも問題ないだろう。
▼検索条件
日産 エクストレイル(現行型)×総額150万円以下×「20X エマージェンシーブレーキパッケージ 2列車(2WD・4WD)」×全国総額200万円以下で狙うなら
装備充実の特別仕様車「Xt/Xttエマージェンシーブレーキパッケージ 2列車」
平均価格の約180万円あたりまで、支払総額で言えば200万円まで予算を上げた場合でも、一番台数が多くて選びやすいのは上記同様20X系だ。予算上限が上がった分、走行距離5万km未満も4割以上とグッと増えて選びやすくなる。
しかし、この価格帯でオススメしたいのは、特別仕様車として追加されていた「20Xt/20Xtt」系の2列車だ。支払総額150万円以下ではほとんど見つからないが、予算上限がここまで上がると一気に増える。
20Xtは2015年12月に、20Xttは2016年11月に特別仕様車として登場したモデル。
どちらもベースの20Xに対し、標準でエマージェンシーブレーキパッケージが備わる他、LEDヘッドランプ、リモコンオートバックドア、ルーフレール、アラウンドビューモニター、カーナビゲーションが標準装備されるのが魅力だ。
アウトドアを中心としたレジャーでも活躍してくれること間違いなしの、このモデルの性格を表わしているグレードと言えるだろう。
▼検索条件
日産 エクストレイル(現行型)×総額200万円以下×「20Xt/20Xtt エマージェンシーブレーキパッケージ 2列車(2WD・4WD)」×全国▼検索条件
日産 エクストレイル(現行型)×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。