三菱 デリカD:2 ▲ちょうどいいサイズと両側スライドドアが人気のコンパクトトールワゴン、三菱 デリカD:2はスズキ ソリオのOEMモデル

最近人気の高いコンパクトトールワゴン、その“穴車”は三菱デリカD:2だ

昨今大人気の、ファミリーカーとして使用するにはもってこいの両側スライドドアを備えた車両。最近では、N-BOXなどのスーパーハイト軽ワゴンが人気なのはご存じのことでしょう。

しかし、最大でも4人しか乗れない軽自動車ではいざというとき不便と考える人も少なくありません。かといって、3列シートまでの大きさはいらない……というユーザーも多く、コンパクトかつ両側スライドドアをもったコンパクトトールワゴンがジワジワと人気を伸ばしているのです。

そして、その代表的なモデルといえば、スズキのソリオ。軽自動車や通常のコンパクトカーからのステップアップに狙っている人も多いことでしょう。

しかしながら、ソリオだけでなくチェックしてもらいたいモデルがあります。それこそが、三菱 デリカD:2(初代)なのです!

デリカといえば、三菱を代表するオールラウンダーミニバンであり、SUV並みの走破性を併せ持った3列シート車のデリカD:5が思い浮かぶところですが、デリカD:2はD:5とは直接的な関係はなく、実はソリオのOEMモデルとなります。
 

スズキ ソリオ ▲ちなみにこちらが本家のスズキ ソリオ。外観で大きく異なるのはグリルのエンブレム程度だ

ソリオよりデリカD:2の方がお買い得!?

バンディットグレードが用意されない点以外は基本的に共通スペックとなるソリオとデリカD:2。しかし、中古車市場では知名度が少ないことが影響しているのか(?)、ややデリカD:2の方が安くなっています。
 

スズキ ソリオ ▲着実に値下がりしてきており、今年に入って50万円切りを迎えた
スズキ ソリオ ▲値下がり傾向ではあるが、まだ50万円切りまで時間はかかりそう

2021年8月時点でのデータで比べてみると、ソリオの平均車両本体価格が52.4万円なのに対し、デリカD:2は48.4万円とおよそ4万円もの違いがあります。

掲載台数や選択肢はソリオの方が多いのは事実ですが、少しでも安手に入れたい人は、デリカD:2にもぜひ目を向けてみてください。
 

三菱 デリカD:2ってどんな車?

ここからはデリカD:2の説明をします。
 

三菱 デリカD:2 ▲ソリオのOEMモデルなので、ボディサイズや室内空間のサイズも全く同じ

少々乱暴な言い方をしてしまえばソリオに三菱のエンブレムを付けた車であり、中身はソリオと共通。

グレード体系も下から「G」、「X」、「S」と分かれている点も同一です。ただ、ソリオにモデル途中で追加設定されたエアロ仕様の「バンディット」に該当するグレードがない点は注意が必要です。

余談ではありますが、デリカD:2のみの特徴として、オプション品にデリカD:5風のメッキグリルが用意されており、デリカファミリーであることを静かにアピールしていました。

それでは、下記でデリカD:2を狙うならどんな仕様がオススメなのか?をご紹介していきます。
 

三菱 デリカD:2 ▲こちらがオプションで用意されていたデリカD:5風のメッキグリル

▼検索条件

三菱 デリカD:2(初代) × 全国

低予算で上級グレードを手に入れる!
「S」系グレード × 車両本体価格50万円以下

デリカD:2を狙うユーザーは両側スライドドアに魅力を感じている人が多いハズ。となると、さらなる利便性を求めて両側電動スライドドアを標準装備する「S」系のグレードを狙ってみてはいかがでしょうか?
 

三菱 デリカD:2 ▲使い勝手を考えればマストで欲しくなる両側電動スライドドア

最上級グレードとなるS系グレードであれば、フロントフォグランプや、ディスチャージヘッドランプも標準装備となるので、満足感は高くなります。車両本体価格50万円以下に絞っても90台ほどがヒット。

中には走行距離5万km以内の物件もチラホラ存在し、コストパフォーマンスに優れた条件と言えるのではないでしょうか。
 

▼検索条件

三菱 デリカD:2(初代)× 車両本体価格50万円以下 × Sグレード × 全国

安全装備は欠かせない!
衝突被害軽減ブレーキ装着車×車両本体価格80万円

車両価格80万円ほどまで予算を出すことが可能であれば、安全装備に欠かせない衝突被害軽減ブレーキ装着車はいかがでしょうか。

初代デリカD:2が登場した2010年代前半は、まだコンパクトカークラスには衝突被害軽減ブレーキが装着されることが珍しかった時代でした。

しかし、2014年2月にベースとなったソリオにコンパクトハイトワゴンとしては初めて衝突被害軽減ブレーキ(レーダーブレーキサポートII)装着車が設定され、OEM車となるデリカD:2にも同様の装備が追加されています(名称は「FCM-City」)。

さらに、同年8月には「X」と「S」系のグレードに標準装備となり、より安全性の高いモデルへと進化したのです。

平均価格よりは少々値が張るのは事実ですが、低予算で安全が手に入ると思えば、決して高い買い物ではないでしょう。
 

▼検索条件

三菱 デリカD:2(初代) × 衝突被害軽減ブレーキ装着車 ×車両本体価格80万円以下 × 全国
三菱 デリカD:2 ▲高年式モデルのみの設定となるが、あると安心な衝突被害軽減ブレーキ

このように、ソリオと共通のスペックをもちながら少しだけ手ごろな価格となっているデリカD:2。少しでも安く購入したいと考える人はもちろん、ちょっと人とは違う車にしたいと思っている人にとってもオススメできる1台となっています。低予算から購入できる今、検討を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
 

▼検索条件

三菱 デリカD:2(初代) × 全国

※記事内の情報は2021年9月17日時点のものです。
 

文/小鮒康一 写真/三菱
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。