ホンダの自動運転技術に黄信号!?
カテゴリー: クルマ
タグ: ホンダ / ニューモデルスクープ!
2020/01/27
世界初のレベル3自動運転技術
車業界のトレンディな技術のひとつが、自動運転だ。その最初の一歩として、国内では日産がプロパイロットを大々的にアピールしているが、これを超える技術の実用化に向けてホンダが準備を進めてきた技術が、レベル3自動運転だ。
2019年10月14日にもお伝えした、この技術に暗雲が立ち込めている。自動運転技術の搭載が目玉に据えられた、レジェンドのマイナーチェンジ版は、東京モーターショーで発表後、2020年2月発売予定だった。
この計画は、N-WGNとフィットの電動パーキングブレーキに不具合が発覚した、2019年秋の時点でも変わらないはずだった。
ところが、ここにきて2つの理由で市販化が遅れるかもしれないとの情報を手に入れた。
1000万円オーバーで誰が買うのか
理由のひとつに掲げられる問題は、コストだ。現行レジェンドに搭載の予定だが、登場から5年が経過、大規模なマイナーチェンジから3年を迎えようとしている現行モデルの販売状況は右肩下がり。
レベル3の自動運転システムが搭載されることで、コストアップは避けられないが、例えば、1000万円オーバーの価格設定にして、売れるかどうか、ホンダ社内でも懐疑的な声が挙がっている模様だ。
万一、事故が起きたら……
もうひとつの理由、むしろこちらが延期の動機として大きいのだが、ずばり万一の事故を恐れてのことだという。
2019年10月14日にもお伝えしたとおり、ホンダのレベル3自動運転システムは、ハンズオフは当然として、アイズオフも可能にする想定で開発されてきた。
すでに乗った関係者によると、人はまったく介入せずに済むレベルを実現しているという。また、このシステムは、すでに国交省の認可も得ている。
「アウディに先がけて、世界で初めてレベル3の自動運転システム市販化」の勲章を、開発部隊は欲しがっている。
営業部隊も当然ながら市販すべきとの考えだが、経営陣が躊躇していて首を縦に振らないという。システムが事故を起こすリスクはゼロではないし、万一事故が発生した場合、その責任はドライバーが取らなければいけない。
普及も難しい、自動運転
最高級モデルに新装備を搭載した後、量販が見込めるモデルへと普及させていくのが一般的だが、自動運転システムは、そうした汎用性にも乏しい。
精度の高い地図データやGPS、さらには学習型AIも必要となる、ホンダのシステムはコストが高く、普及させるにも時間がかかる。
はたして、ホンダのレベル3自動運転システムは、計画どおりに実用化にこぎ着けられるのだろうか。
※2020年1月24日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません
【諸元・スペック】
■予想発表時期:2020年7月
■全長×全幅×全高:5030×1890×1480(mm)
■搭載エンジン:3.5L V6+モーター